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預かったものを、止めない

新しく作る仕事には、終わりがあります。預かる仕事には、ありません。ここに挙げた4件は、いちばん長いもので5年、いまも私たちが見ています。自分たちが作ったものだけではありません。よその会社が作ったものも、引き取っています。現在、20件のWebサイト・モバイルアプリを同時に運用しています。

An English version of this page is in preparation. The content below is currently available in Japanese only — please contact us for an English summary.

FOUR PROJECTS

4件とも、リリースした日が終わりではありませんでした。

守秘義務により、お客様名は伏せて掲載しています。システムの内容と時期は、実際の案件に基づくものです。

CASE 01

機械は20年動く。その上のWindowsは、そうではない。

お客様
機械装置メーカー様
曲げ加工機(パイプベンダー)など
領域
機械の制御・管理ソフトの改修と保守(7案件)
担当範囲
仕様変更 / OS移行 / 機能追加 / 不具合対応 / 制御基板の設計・実装
期間
2024年7月 ― 継続中

課題

工場の機械は、長く使われます。10年、20年と現役です。ところが、その機械を動かしているPCとWindowsは、そうはいきません。OSのサポートは終わり、接続の方式は変わり、当時の開発環境はもう手に入りません。

機械は元気なのに、まわりだけが先に古くなる。この2年でお預かりしてきたのは、その差を埋め続ける仕事です。

2年で7案件

時期内容
2024年7月 ―曲げ加工機の仕様変更。PLCとPCの接続を、シリアル(COM)からLANへ
2024年10月 ―管理ソフトの改修。独自形式のファイルを変換し、あわせてWindows 11へ
2025年9月 ―3D図面の調整ツール。読み込み・360度回転・編集(継続中)
2025年9月 ―曲げパラメータ画面の改修とWindows 11対応、不具合対応(継続中)
2025年12月 ―制御基板の設計・実装・組み込み(継続中)
2026年2月 ―PLC連携アプリの改修。描画とデータ照合、選択上限を30件から100件へ
2026年5月 ―アプリとPLCの連携整備。座標の送信、タッチパネルからの保存、旧形式の読み書き
曲げ加工機の制御・管理ソフトを2024年から継続して改修している7案件の年表。OS移行、接続方式の変更、データ形式の変換、3D図面、制御基板まで。
2年で7案件。機械はそのままに、まわりだけを合わせ続けています。 (横にスクロールできます)

OSの世代交代に、機械を合わせる

Windows 11への移行を、複数の機種で行いました。このとき守るのは、画面と操作を変えないことです。動く場所だけを移します。毎日その機械に向かう作業者にとって、操作が変わることは事故のもとだからです。

接続の方式が変わっても、つなぎ続ける

PLCとPCの接続を、シリアル(COM)からLANへ移しました。通信のしかたは変わりますが、機械の動きは変えません。タッチパネルからの保存、座標データの送信といった、PLCとのやりとりそのものの整備も続けています。

昔のデータを、捨てない

機械の管理ソフトには、独自形式のファイルが残っています。過去の加工データは、お客様の資産です。作り直すのではなく、読めるようにする。旧形式を変換し、現行の環境で読み書きできる状態にしました。

ソフトの外まで

2025年からは、制御基板の設計・実装・組み込みもお引き受けしています。ソフトウェア会社の守備範囲を、少しはみ出す仕事です。それでも機械を止めないためには、どちらも必要でした。

動いている機械を止めずに、その上のソフトだけを現代に合わせていく。派手ではありませんが、工場にとっては、止まらないことがすべてです。

同じ分野の新規開発として、PLCプログラムとタッチパネル画面の設計も手がけています(DX導入事例 CASE 02)。

CASE 02

5年で11システム。業種は、そのつど変わりました。

お客様
複数の事業を展開される事業会社様
領域
新規開発・改修・保守(11システム)
期間
2021年1月 ― 継続中
現況
うち3システムが現在も運用中

何を預かってきたか

不動産の売買・修繕管理、社内の申請承認、店舗販売とPOS連携、在庫管理(2系統)、進路検索ツール、帳票のPDF出力、レース大会の運営アプリ、霊園の契約管理、店舗のライブカメラ配信。業種も規模も、そのつど変わりました。

構成も同じではありません。Ruby on Rails、Laravel、Java Struts、Vue、React、Node.js・TypeScript。お客様の事業が増えるたび、そのとき最適な形で作り、そのまま預かってきました。

5年間で11システムを預かり、うち3システムが現在も稼働していることを年ごとに示した図。
年ごとに並べたものです。枠が濃いものが、いまも動いているシステムです。 (横にスクロールできます)

たとえば ― 霊園の契約管理

この案件は、一般的な業務システムとは登場人物が違います。

  • 霊園・墓地の区画情報と、そこに紐づく契約情報・顧客情報を一元管理する
  • 顧客情報と区画を管理されている寺院、墓石を彫る石材店まで、関係先を含めて扱う
  • 役割ごとに、請求情報の見え方を分ける

「どの業界のシステムをやっていますか」と聞かれることがあります。この5年でお預かりしたものを並べると、答えは「そのつど覚えました」になります。業務を教えていただければ、作れますし、預かれます。

11システムのうち、いまも動いているのは3つです。役目を終えたものは、終えたと申し上げます。動いていないものまで実績の数に入れることはしません。

CASE 03

点呼が終わらないと、車は出せない。

お客様
システム開発会社様
最終利用者は運送事業者様
領域
運転者の点呼管理システム
担当範囲
基本設計 / 実装 / 単体テスト / 結合テスト / リリース後の改修・保守
期間
2025年6月 設計着手 ― 同年9月リリース ― 継続中

どんなシステムか

乗務前後の点呼記録を管理するシステムです。設計から結合テストまで一貫して当社が担当し、リリース後もそのまま預かっています。

運送事業では、乗務の前後に点呼を行い、その記録を残すことが運輸規則で義務づけられています。社内ルールではなく、法令上の手続きです。つまりこのシステムは、「あると便利なもの」ではありません。点呼が記録できなければ、その車は出せません。

運転者管理点呼の記録と、運転者ごとの履歴
支払通知の出力締めに合わせた通知書の作成
マスタ管理顧客・協力会社・車両・利用者
各種設定運用ルールに合わせた調整

構成は React、PHP、MySQL。派手な技術は使っていません。毎日必ず使われる業務なので、奇をてらわないことのほうが大事です。ご契約はシステム開発会社様と結んでいますが、実際に動かすのは運送の現場です。そこを見ずに作れる業務ではありませんでした。

運用してみて分かった、この業務の時間割

保守の難しさは、機能の多さではありませんでした。使われる時間が決まっていることでした。

  • 点呼は、早朝と夜に集中します。日中に直せばいい、という前提が立ちません。メンテナンスの時間は、業務の時間割に合わせて決めます
  • 締めの時期は、支払通知が出ます。その週は、出力まわりに触れません
  • 止まると、その先で車が出せません。画面がひとつ表示されない、では済みません。法令上の手続きが止まる、ということです

作った人間が、そのまま見ています

障害のご連絡をいただいたとき、「仕様を確認します」から始まりません。設計した本人たちが見ているので、どこを直せば何に波及するかが、調べなくても分かります。

毎日止められない業務ほど、作った相手がそのまま見ているほうが速い。この案件は、その形になっています。

CASE 04

扉が開かなければ、その場で売上が止まる。

お客様
新規事業を次々に立ち上げられる事業者様
領域
新規開発と、その後の改修・運用(4システム)
期間
2024年12月 ― 継続中
特徴
現物の機械が現場にある案件を含む

何をご一緒しているか

会議の自動要約会議の文字起こしを取得し、不要な部分を除いたうえで、設定した観点ごとに要約。検索・閲覧・修正もできます
スマートロッカー無人販売ロッカーのQRを読み、商品を選び、決済すると扉が自動で解錠。販売の記録と、関係者への通知まで(継続中)
テレビ視聴データの集計CSVの取り込み、Excel出力、チャンネルマスタの管理
医薬品のマルチベンダー販売基盤出店者の登録・審査、商品管理、注文と決済、配送と対消込(継続中)

スマートロッカーの話を、もう少し

このシステムには、現物の機械が現場にあります。ソフトウェアだけの案件とは、止まったときの意味が違います。

  • 画面が重い、ではありません。扉が開かないのです
  • そしてそのとき、お客様は機械の前に立っています。あとで謝る、が効きません
  • 決済は通ったのに解錠されなかった、という状態を残してはいけません。だから販売の記録と通知は、決済と切り離さずに設計しています

無人で売るということは、その場に人がいないということです。現場に立っているのは、機械と、お客様だけです。

作ったあとも、直し続けています

最初の版をお納めしたあとも、改修のご依頼をいただきながら、運用を継続しています。売っている機械の上で直す、という点がこの案件の難しさです。止めていい時間が限られていますし、直したつもりが決済まわりに触れていた、では済みません。ですから、

  • 変更の範囲は、決済・解錠・記録のどこに触れるかで先に切り分けます
  • 触れる場合は、実機に出す前に、解錠までの一連を通して確認します
  • 通知は「届かなかった」が分からない作りにしません。記録と突き合わせます

「作って終わり」と「作ってから預かる」では、設計の慎重さが変わります。私たちは、あとで自分が直すことを前提に書いています。

新規事業は、毎回ゼロから相手を探せません

立ち上げたあと、「これは誰が見続けるのか」を毎回決め直すことにもなります。会議要約、無人販売、視聴データ、医薬品の販売基盤——分野はまったく違いますが、立ち上げから運用まで、同じ相手に渡せる状態にしてあります。

HANDOVER

他社がつくったものも、引き取っています。

ここまでの4件は、いずれも私たちが作って、そのまま預かっているものです。けれども保守のご相談でいちばん多いのは、「作った会社と、もう話ができない」という状態からのご依頼です。

たとえば、ある学術文書リポジトリでは、旧バージョンから現行バージョンへの移行をお引き受けしました。条件は「機能は落とさない、見た目は前のまま」。利用者にとっては何も変わらないのに、中身は別物になっている——移行とは、そういう仕事です。都道府県・市区町村での絞り込みや、PDFの表紙生成といった、そのお客様固有のつくり込みまで移しました。私たちが作ったものではありません。

引き取りでは、新機能から始めません。まず動く環境を取り戻し、ソースを読んで構成を書き起こし、すぐ直すべき箇所を一覧にしてお見せする。次に何を作るかは、そのあとのご相談です。

他社が開発したシステムを引き取る4つのステップ。簡易調査は無料、本格調査、並走、単独運用の順に進む。
簡易調査までは無料です。引き取れない場合も、その理由をお伝えします。 (横にスクロールできます)
STEP期間内容
01 簡易調査1〜2週間・無料資料・ソースコード・動作環境・サーバー構成を確認し、引き取れるかどうかをお答えします
02 本格調査2〜4週間・有償ソースを実際に読み、構成図と「すぐ直すべき箇所」の一覧を作ります。この資料は御社の資産としてお渡しします
03 並走1〜2か月前の開発会社や社内のご担当と並走し、障害時の手順を実際に一度通してから引き取ります
04 単独運用継続当社だけで運用します。月次でご報告します

「引き取れません」という結論になることもあります。そのときも、理由を文書でお伝えします。判断までに費用はいただきません。

HOW WE WORK

4案件に共通していること。

置かれている場所は、それぞれ違います。工場で動く機械の制御ソフト、業種の違う11システム、法令にひもづく点呼、現場に立つ無人販売機。それでも、やっていることは同じです。

リリースした日を、終わりにしない。作ったものも、よその会社が作ったものも、預かったら止めない。そのために決めていることが、3つあります。

動いているものを、まず動かし続ける。

古い技術で書かれていても、作った会社がもういなくても、売上を生んでいるなら止める理由はありません。作り直しの提案は、そのあとの話です。

一人しか分からない状態を作らない。

構成と手順は文書に残し、複数名で見ます。何年も続く運用で、担当者が一度も代わらないということはありません。

何をして、何をしないかを先に書く。

月額に含まれるもの、含まれないもの、対応する時間帯。曖昧にしておくと、いざというときにお互いが困ります。

保守に含まれるもの/含まれないもの(標準的な目安)

月額に含まれるもの別途お見積り
稼働監視とアラート受信機能追加・仕様変更
障害対応(平日 9:00〜18:00 日本時間)月2時間を超える修正
バックアップ取得の確認時間外・休日の緊急対応
OS・ミドルウェアのパッチ適用サーバー移設・大規模バージョンアップ
軽微な修正(月2時間まで)クラウド利用料(実費)
月次レポート引き継ぎ時の本格調査

※ 標準的な内容です。システムの構成により前後します。詳しくは保守・運用サービスのページをご覧ください。

信頼できて、費用も無理のない保守を探しているのであれば。

いまのシステムの状況をお聞かせください。引き取れるかどうかの判断まで、費用はいただきません。「今の会社に続けてもらったほうがいい」という結論であっても、その理由をお伝えします。

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